飲食店出店のためには、最低でも1000万円前後の開業費用を
イメージされる方がほとんどだと思います。
その内訳を見ていきますと、物件取得費と内装工事費が大半を占めます。
ただし、それは「賃貸借契約」によって店舗を借りる場合です。
一般的な店舗を借りる場合は、賃貸借契約が主な契約となりますが、
「小スペースで」「出来合いの(または直ぐに作れる)ものを売る」場合においては、
「催事契約」という選択肢もあります。
「催事契約」とは、駅構内や商業施設の空いているスペースの1区画を短期で借りる契約です。
よく駅中でスイーツ販売をしているワゴンを見かけると思いますが、まさにアレです。
元々空いていたスペースですので、礼金や保証金などの物件取得費は通常かかりません。
内装工事費ももちろん必要なく、ワゴンと商品があれば営業開始できます。
また、催事契約の特徴として、
□ 賃料が売上歩合であることが多い (固定家賃ではないため売上「0」なら賃料「0」!)
→ 商業施設にもよるが、売上の15%~20%が相場です
□ 水道光熱費は賃料に含まれることが多い
□ 売上げがたたなければ、直ぐに閉店して、他の場所への移動が可能
である、という「低投資」以外の経営メリットもあります。
ここまでのお話ですと、非常に魅力的に見え、
「よし。それじゃあ、あの商業施設で●●でも売ってみるか」となりがちですが、
1つ大きな落とし穴があります。
それは、催事契約でワゴン販売する商品(スイーツ、お菓子、たこ焼きなど)は、
□ 人通りが多いところに出店しないと、まず「売上」がたたないということと、
□ そして、そんな良い場所には中々出店できない、ということです。
特に、商業施設や駅は「業種」がかぶることを嫌います。
例えば、「たこ焼きを商業施設の●●でやろう」としても、
既に同業の方がお店を出していることが多く、良い場所どころか、施設自体にはいれないことがよくあります。
そこで、「催事契約」による低リスクの商売を希望されるのでしたら、
□ 世間で支持されている、「オンリーワン」の商品をもつこと
□ 商業施設や駅の物件担当者とのパイプをつくること
が最大の近道と言えるでしょう。